私が社会人になってもう20数年、御年50歳手前、と
なかなかの人生経験を積んできています。
そんな私ですが昨今のエコブームというか、地球の環境を考えようとする
企業の動きは、これまでの経験の中でもなかなかなかったように思います。
温暖化が最初に声高に叫ばれたのが二酸化炭素が原因だから、各国は二酸化炭素の排出を
抑えようね、というものでした。
1997年12月、地球温暖化に対する国際的取り決めのための会議(COP3)が京都で開かれた「京都議定書」というやつです。
京都議定書は先進国に、「2008~2012年に温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンなど)を1990年比で約5%削減せよ」と要求し国ごとの排出削減目標として、EUは8%、アメリカは7%、カナダと日本は6%の削減を課せられました。
もうかれこれ20数年も前の話ですね。
じつはこれ、アメリカも早々に離脱しましたし、何より本当の目的は
先進国から途上国への経済支援が目的だったといわれているようなもので、結果として、
二酸化炭素がほんとにダメなの?など疑問を産ませてしまうような結果となり
せっかくの世界規模のプロジェクトも破綻してしまったと言わざる得ないもので落ち着いてしまってます。
Contents
カーボンニュユートラルとは
温室効果ガスの排出量と吸収量と除去量を差し引いてゼロにすること
2020年10月に政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする。と宣言しています。
ここで大事になってくる表現が、排出量をゼロではなく「全体として」という表現です。
※UNFCCCインベントリ報告ガイドラインに基づく報告義務のある温室効果ガス。
つまり、
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量と、森林や植林などが吸収してくれる吸収量を
差し引いて結果、排出量のゼロを目指すというのが、目標とするカーボンニュートラルなんです。
2015年に採択された「パリ協定」により、世界共通の長期目標とされた
世界的な
平均気温上昇を 工業化以前に比べて 2℃より 十分低く保つとともに、 1.5℃に抑える 努力を 追求すること (2℃目標) 今世紀後半に
温室効果ガスの 人為的な発生源による排出量と 吸収源による除去量との間の 均衡を 達成すること
これが世界中の120以上の国と地域が目標に掲げている「2050年カーボンニュートラル」というものです。
(出典)国立環境研究所 温室効果ガスインベントリオフィス「日本の温室効果ガス排出量データ」より経済産業省作成
完全な温室効果ガスの排出をゼロにすることは、工場の生産工程や日常の生活の中で2050年までに実現することは
現実的ではないですよね。そこで排出量を抑えながら、さらに吸収してゆくことで全体的な排出量を抑えていこうということを目標としたということです。
だからこそ、ニュートラルという表現を使っているんでしょうね。
カーボンニュートラルの問題点は?
1.火力発電所に変わるものは原発となる。
Co2の発生源として化石燃料を使用する火力発電の稼働を抑えてゆくことが
大きなも目標を達成するためには必要となってきます。
日本では発電の8割が火力発電に依存しています。
この中で、火力発電に変わり電力を担保する方法として原子力発電を利用していくことは
日本政府の方針として定まっているようです。
しかしながら、、多くの方が思われるように原発には多くのリスクがあるように思います。
地球をクリーンにするために原発を増やすのってどうなんだろうなぁ・・。と個人的には思います。
2.先進国だけ有利じゃない?
以前の京都議定書の時もそうだったと思うんですが、先進国とされる国々は好き勝手に火力発電を行って、
工場から温室効果ガスを吐き出して、自国を強めてきたわけです。もちろん、そうしたことを続けてちゃダメですよ。
っていう世界的なプロジェクトがパリ会議なわけですので、意味のあることだと思うのですが、
これから発展を遂げてゆくであろう、わたしたちエコビジョンもサポートするアフリカの諸国や東南アジアの国々は
これから人口も増え二酸化炭素の排出も増えてゆくことが想定されています。
先進国が使ってきた技術をこれから使っちゃダメ、ってなるのはちょっと暴力的ですよね。
3.実は排出されている二酸化炭素ってどうなの?
エコといえばエコ車。ハイブリッド車すら認められなくなるなんてニュースもみました。
そんな僕はガソリンまき散らしてバイク乗ったりしててちょっと居たたまれない気持ちになってます。
それはさておき、バイオ燃料や電気自動車など、実は製造工程において多くの二酸化炭素の排出が報告されています。
まだまだこれからそうした技術も改善されてゆくことは間違いないと思いますが、こういう事例は案外多くありそうです。
というところで、カーボンニュートラルがどういうもので、何を目的にしているのかということは
ご理解いただけたかと思います。今回の記事はカーボンニュートラルの概要です。
また別の記事で、具体的なカーボンニュートラルの取り組み事例について書いてみようと思います。
次回をお待ちください。ご一読ありがとうございました。