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アスベスト(石綿)っていったいどういうもの?
廃棄物処理の中でも一定の知識が必要で、認識していないと人体にも大きな被害を与えることから
法律でも正しい処理を行うよう義務付けられているものの一つに、アスベストがあります。
アスベストは飛散性の違いなどから、大きく二つに分類されています
・廃石綿等
・石綿含有産業廃棄物
の2つです。
この中でも飛散性のアスベストを含むものは,とてもやっかいで通常の廃棄物よりも厳しく基準が定められていて、
特別管理産業廃棄物に該当するものとして扱われています。
アスベストの分類について
1 飛散性アスベスト廃棄物
廃棄物処理法で”特別管理産業廃棄物”として扱われています。
(1) 石綿建材除去事業に係るもの
ア) 吹付けアスベスト建築物等に耐火あるいは防音等を目的として、主にセメントを結合材とした石綿繊維を鉄骨、コンクリート壁、天井その他に吹付けたもの。
イ )アスベスト保温材
鉄骨のはり、柱その他のものに断熱性や耐火性を持たせるための石綿を含んだ建材である。主にセメントを結合材として石綿を含有し、平板状、円筒状に仕上げたものが多い。保温材とは、石綿保温材の他にけいそう土保温材、パーライト保温材、ケイ酸カルシウム保温材がある。
ウ )石綿建材除去事業において用いられ、廃棄されたプラスチックシート、防じんマスク、作業衣その他の用具又は器具であって、石綿が付着しているおそれのあるもの。
(2) 特定粉じん発生施設に係るもの
ア )大気汚染防止法第二条第十一項に規定する特定粉じん発生施設が設置されている事業場において生じた石綿であって、集じん施設によって集められたもの。
イ )特定粉じん発生施設又は集じん施設を設置する工場又は事業場において用いられ廃棄された防じんマスク、集じんフィルターその他の用具又は器具であって石綿が付着しているおそれのあるもの。
2 非飛散性アスベスト廃棄物
飛散しにくいアスベスト廃棄物であり、廃棄物処理法上は普通の産業廃棄物「石綿含有産業廃棄物」として扱われます。
(1) 建築物の解体工事等から発生する石綿スレート板等のアスベスト成形板
(2) 石綿工業製品(ジョイントシート、ミルボード、石綿紡織品等)の裁断・切断及び使用済石綿工業製品。
(3) 摩擦材のバリ及び使用済摩擦材(ブレーキライニング等)
危険レベルの違い
アスベストは上記の分類がありますが、危険度の違いによっても分類されています。
レベル1からレベル3まで定められていて、最も危険なものがレベル1です。
・レベル1発じん性が著しく高いもの
吹き付けアスベスト
アスベストとセメントの混合物を吹き付けているものです。
アスベストの濃度も高く、これが最も危険で処理の方法を誤ると人体に大きな被害を与えてしまうことで
社会問題にもなった大きな要素がこのタイプです。
・レベル2
保湿剤、断熱材など配管に巻き付けているものが一般的です。
主な使用箇所は、ボイラー本体や配管、空調ダクトの保温材、
建築物の柱、梁などの耐火被膜材、家屋・ビルなどの建築物の断熱材といった部分で利用されています。
・レベル3
レベル1・レベル2に比較し、取り扱いが大きく異なってくるのがレベル3です。
レベル3では、板状などの用意硬く成形された建材が該当します。
そのため、レベル1・2に比較し固く割れにくい建材のため飛散のリスクが低いという特徴があるのです。
日常で使用する分には飛散することはあまりありませんが、それでも解体時には注意が必要なことには変わりありません。
また、一般的な木造住宅でも使用されている可能性があるのが、このレベル3になるでしょう。
飛散性アスベストを処理したいときは
飛散性アスベスト廃棄物(廃石綿等)の収集運搬については、
特別管理産業廃棄物収集運搬業(廃石綿等)の許可を有した業者に委託しなければなりません。
処分についても同様に、特別管理産業廃棄物処分業(廃石綿等)の許可をもった業者に依頼しなければなりません。
特に古い家屋や古いビルの改築等が発生した場合は
高い確率でアスベストが利用されています。
まずはご自身で判断される前に、当社のような専門にご相談してくださることが一番安全で安心に処理できる方法だと思います。